Vol06:太平洋クラブ 2016トーナメントReport

太平洋クラブにとって2016年は特別な年だった。7月のマルハンカップ 太平洋クラブシニアを皮切りに、11月には日米女子ツアー共催のTOTOジャパンクラシックと三井住友VISA太平洋マスターズを2週連続で開催した。普通はグループコースでも2週連続はない。それを実行できる決断力と組織力があってこそだ。さらにTOTOジャパンクラシックでは米国女子ツアーのトップ選手が盛り上げ、御殿場では“逆輸入”の松山英樹が驚異的なスコアで優勝した。
今回は、2016年に太平洋クラブで開催されたトーナメントの中から、TOTOジャパンクラシック、三井住友VISA太平洋マスターズ、太平洋クラブチャレンジトーナメントの詳細をお伝えする。

現役ゴルフ記者が感じた“トーナメント開催の意義”

夢の舞台を

私が初めてゴルフトーナメントを生で見たのは1988 年、太平洋クラブ御殿場コースでの「VISA太平洋クラブマスターズ」(当時の名称)だった。当時の日本は空前のゴルフブーム。青木功や尾崎将司、中嶋常幸、倉本昌弘などの活躍がスポーツ紙の一面を飾り、中継の視聴率も20%近くになる時代だった。それまでもテレビで見ていたが、実際にコースで観戦したときの興奮は今も忘れない。
その後、海外のゴルフ事情を知って、ますます当大会に興味を抱くようになる。一番の理由はこの大会が世界に開かれていると感じたからだ。ここへ行けば世界のトップ選手に会える。それは当時の私にとって夢のようなことだった。
そして、大会の歴史や背景を調べる中で、ゴルフの奥深さも学ばせてもらった。1972年に開催された第1回大会の名称は「太平洋クラブマスターズ」。マスターズ・トーナメントのようであれと始まった大会だ。事前にわざわざオーガスタナショナルを視察したと聞く。第1回は千葉県の総武カントリークラブ総武コースで開催され、賞金総額30万ドル・優勝賞金6万5000ドルという当時でも破格な賞金額と関係者の熱い思いが一流選手を惹き付けた。こうして夢の大会が歩み出した頃、太平洋クラブではすでに自コース開催を目指した今の御殿場コースの造成が進んでいたのだった。
現在、その御殿場コースをはじめトーナメントを開催する六甲、美野里など、太平洋クラブの各コースのプレゼンスが上がっている。施設のリニューアルやコースメンテナンスなどを積極的に実施しているからだろう。ただ松山選手の勝ち方を見て、さらに世界のトップ選手が容易に感じるというなら、御殿場コースの改造は課題だろう。一方、昨秋に伺った軽井沢リゾートはコース、クラブハウス、ホテルともに素晴らしかった。
もはやゴルフの繁栄期は過去となり、さらなる淘汰が到来する。その中で経営的な判断が、クラブの品質を左右することは想像に難くない。太平洋クラブも40数年で経営体制が変遷し、多様な苦難を乗り越えてきた。現在、マルハンクループとして積極的な運営がなされるも、クラブのアイデンティティと夢を忘れずにいてほしい。心躍るクラブに、心ときめくトーナメント —そんな夢のようなゴルフの世界を創出し続けることを切に願う。
(太平洋クラブグループ会報 vol.12春季号より抜粋)

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